ECの繁忙期・セール前に物流で準備すべきこと!
年末商戦の出荷トラブルを防ぐポイントを解説
はじめに
10月以降は、EC事業者にとって大きなイベントが続く時期です。
ハロウィン、ブラックフライデー、クリスマス、年末商戦、年始セールなど、普段より注文が集中しやすいタイミングが続きます。
セールやキャンペーンは売上を伸ばすチャンスですが、注意したいのが物流です。
短期間に注文が集中すると、
- 出荷作業が追いつかない
- 在庫数が合わなくなる
- ピッキングや梱包ミスが増える
- 梱包資材が足りなくなる
- 予定していた日に発送できない
といったトラブルが発生する可能性があります。
特にクリスマスや年末は、「○日までに届けてほしい」という需要も増えるため、出荷遅延が顧客満足度の低下につながることもあります。
今回は、ECの繁忙期や大型セール前に確認しておきたい物流のポイントを解説します。
ECの繁忙期はなぜ物流トラブルが起こりやすい?
ECの繁忙期では、通常時よりも短期間に多くの注文が入ります。
物流では、注文を受けたあとに、
受注
↓
在庫確認
↓
出荷指示
↓
ピッキング
↓
検品
↓
梱包
↓
発送
と複数の工程が発生します。
注文数が増えると、商品のピッキングだけでなく、受注データの処理や検品、梱包、送り状発行など、それぞれの工程で作業量が増加します。
通常時の出荷件数を前提に物流体制を組んでいる場合、どこか一つの工程が遅れるだけでも、その後の作業に影響します。
そのため、繁忙期は「注文が増えてから対応する」のではなく、「増えることを前提に準備する」ことが重要です。
繁忙期・セール前に確認したい7つのポイント
①注文数を予測する
まず、繁忙期にどれくらい注文が増える可能性があるか確認しましょう。
過去に同じ時期の販売実績がある場合は、
- 昨年の注文数
- 1日あたりの最大注文数
- 売れた商品
- 注文が集中したタイミング
などが参考になります。
初めてセールを実施する場合でも、通常時の注文数やキャンペーン規模などから、ある程度の出荷件数を想定しておくことが大切です。
②売れ筋商品の在庫を確認する
セール対象商品や季節商品、広告で大きく露出する商品については、事前に在庫数を確認しておきましょう。
特に、楽天市場、Amazonなど複数の販売チャネルで同じ在庫を販売している場合は注意が必要です。
短時間に複数の店舗から注文が入ると、在庫情報の反映が間に合わず、実際の在庫以上に注文を受ける「売り越し」が発生する可能性があります。
繁忙期前には、実在庫とシステム上の在庫が一致しているか確認しておくことが重要です。
③倉庫が対応できる出荷件数を確認する
セールで多くの注文が入っても、倉庫の処理能力を超えてしまえば予定通り出荷できません。
事前に、
- 1日の最大出荷件数
- 出荷の締め時間
- 繁忙期の人員体制
- 休日の稼働状況
などを確認しておきましょう。
物流を外部倉庫へ委託している場合は、セール期間や予想出荷数を早めに共有することも大切です。
倉庫側も事前に情報を把握できれば、人員配置や作業スケジュールを調整しやすくなります。
④梱包資材を早めに準備する
商品だけでなく、
- 段ボール
- 宅配袋
- 緩衝材
- テープ
- ギフト用資材
などの在庫も確認しておきましょう。
特にクリスマスや年末は、ギフトラッピングなど通常とは異なる梱包が増える場合があります。
必要な資材が足りずに出荷が止まることがないよう、余裕を持って準備しておくことが重要です。
⑤受注から出荷までの連携を確認する
注文数が増えるほど、手作業で行っている業務の負担も大きくなります。
例えば、
「ECサイトから注文データをダウンロードする」
↓
「CSVを加工する」
↓
「倉庫管理システムに登録する」
といった作業を行っている場合、通常時は問題がなくても、繁忙期には作業が追いつかなくなる可能性があります。
API連携などを利用して受注情報を自動で取り込める環境を整えておけば、注文数が増えても作業負担を抑えやすくなります。
API連携とCSV連携の違いについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
⑥配送スケジュールを確認する
年末年始は、倉庫だけでなく配送会社も繁忙期を迎えます。
そのため、
- 集荷時間
- 年末年始の営業日
- 配送遅延の可能性
- 最終出荷日
なども事前に確認しておきましょう。
「クリスマスまでにお届け」「年内発送」といった案内を行う場合は、倉庫の出荷日だけでなく、配送に必要な日数も考慮する必要があります。
⑦セール後の返品・在庫も考える
繁忙期対策では、セール期間中の出荷だけでなく、その後の対応も考えておきましょう。
注文が増えれば、
- 返品
- 交換
- キャンセル
- 受け取り拒否
などが増える可能性もあります。
また、セールに備えて仕入れた商品が予想より売れず、余剰在庫が残るケースもあります。
繁忙期は、出荷が完了すれば終わりではありません。
返品後の在庫処理やセール終了後の在庫確認まで含めて準備しておくことが大切です。
繁忙期の準備はいつから始める?
繁忙期対策は、直前ではなく余裕を持って始めましょう。
1か月前
- 予想注文数を整理する
- 商品在庫を確認する
- 倉庫へセール予定を共有する
- 出荷可能件数を確認する
1〜2週間前
- 実在庫を再確認する
- 梱包資材を準備する
- 人員体制を確認する
- システム連携を確認する
- 配送スケジュールを確認する
セール期間中
- 受注件数を確認する
- 在庫差異がないか確認する
- 出荷遅延が発生していないか確認する
- 注文が想定を超えた場合は早めに倉庫へ共有する
あらかじめ「注文が増えた場合にどう対応するか」を決めておくことが重要です。
WMSを活用して繁忙期の物流負担を減らす
繁忙期は出荷件数が増えるため、普段は気にならない手作業が大きな負担になることがあります。
WMS(倉庫管理システム)を活用することで、商品・在庫・入荷・出荷などの情報をシステム上で管理できます。
また、ECモールやカートと連携することで、受注情報の取り込みから倉庫への出荷指示まで効率化することも可能です。
クラウド型WMS「SunLOGI」は、Shopify、楽天市場、AmazonなどのECサービスとの連携に対応しており、ECの受注から出荷までの業務をサポートしています。
繁忙期になるたびに人手を増やすのではなく、通常時から物流業務を整理しておくことで、急な注文増加にも対応しやすくなります。
まとめ
ブラックフライデー、クリスマス、年末商戦、年始セールなど、これからECでは注文が増えやすいイベントが続きます。
繁忙期前には、
- 注文数を予測する
- 在庫を確認する
- 倉庫の出荷可能件数を確認する
- 梱包資材を準備する
- 受注や在庫の連携方法を確認する
- 配送スケジュールを確認する
- 返品や余剰在庫も想定する
といった準備を進めておきましょう。
セールで多くの注文を獲得できても、予定通り商品を届けられなければ、顧客満足度の低下につながる可能性があります。
注文が増えても安定して出荷できる物流体制を、繁忙期前から整えておくことが重要です。
「繁忙期になると出荷作業が追いつかない」
「複数のECモールの受注や在庫管理が大変」
「倉庫への出荷指示を効率化したい」
といった課題がある場合は、WMSの活用や現在の物流体制の見直しも検討してみましょう。